春やすみ

高松行き、車中。山陽側は、さすがにもう春である。青いボールを抱えた女の子が手を振っている。ススキの野には黄緑が交じる。空はやわらかに青い。
この一週間は割合よく働いた。休みを取らんがために。
瀬戸内海。瀬戸大橋。四国上陸。
ミカ子の要望で、蕎麦屋へ。讃岐では異端。
在来線。讃岐弁が飛び交う。懐かしさが薄い。故郷を離れて二十年に近い。どこに住んでもそれなりな、住めば都派。どちらかというと田舎向きか。
昼下がり。四国の空も雲ってきた。
夕食。母の作。竹の子煮。テッパイ。(讃岐の郷土料理。コノシロの入った白味噌なます。)薄味でおいしい。この頃の自分の料理は味が濃かったなと反省。
寝床。Eやむのことが気にかかる。Eやむは少し調子がよろしくない。愛情に慈悲が加味される。益々いろんな感情が色とりどりにより合わされて極太の撚糸になる。太いも細いも綯い交ぜに。その強引な太さに笑ってしまう。ありもしないものを。
ヒナは来週、一人旅。楽しいだろう。同じルートをひとりたどる。
昼寝をしたので眠くない。外は電車の音。不安な気持ちは、先生の間の抜け切った声を思い出して消す。
春は楽しくあるべきだ。こころがけよう。

今日は一日をスケッチで。